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柔心左右衛門の独言

 古武術随筆録 「柔心左右衛門の独言」


その六 型と反復練習     平成15年9月12日


型には手順があります。
当然、その手順を覚えることは必要です。
ただ、型=手順になり、それを覚え、素早、かっこよく出来ることではないはずです。
この動作は何をして、何のためかということを考えながらやらないと、
ただ手順を追うだけになります。
型を反復稽古で学びとろうとしてはいけません。
確かに、たくさんやればやるほど都合のいい手順は覚えられるでしょうけど。
それが、何につながるかでしょうか。
型における、ひとつひとつの動作、手順は必然なのです。

例えば、体術で、受け手が手刀で相手を打ってくるときに、
体の中心をがら空きにして、
さらに、予備動作(手を振りかぶったり、足を踏ん張ったり等)があれば、
楽に、打ってくる前に逆に、相手に当身を入れられるでしょう。
つまり、型はそこで崩壊しまうのです。
気配をなく、体の中心を守りながら打ってくるからこそ、
受け止めたり、捌いたりしなくてはならないという、
動作・手順がでてくるのです。
また、取り手が打ってくるのを見越して、
先に都合のいい位置に入ることも同様です。
打ち手がいた場所ではなく、体の中心をみながら打てば、それは出来ないはずです。

ですから、型は反復で体に手順をたたきこませるのではなく、
何をしているのかと念頭におき、
必然状態をお互いに作ることをしっかり稽古すれば、
手順なんか、さほど覚えなくても、手順どおりに成り立つものです。
それが型なのです。


型は覚えるのではなく、感じるのです


  



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